県議会質問

2017年10月6日

【総括質疑
林業職の適正配置による本県林業の振興について

 民進党・県政クラブ県議団の原中誠志です。発言通告に従い、総括質疑を行います。

 私は、今『9月定例会』一般質問において、本県職員の技術職の適正配置について質問しました。

 県内や九州管内もしかり、毎年のように、全国どこかの地域で大規模な自然災害が発生し、その都度、被災地の復旧・復興のため、本県の技術職員を派遣しています。

 そのため、この際、本県の技術職員の増員化を図り、適正な職員配置と組織体制の強化を進め必要があると知事職務代理者に質問したところです。

 これに対し、知事職務代理者は「通常の採用試験に加え、今年度中に臨時的な採用試験を実施することにより、職員の確保を図るとともに、将来の退職者数を見据えた前倒し採用について検討していく。」と答弁されました。

 こうしたやり取りを踏まえ、本日は「林業職の適正配置による本県林業の振興について」質問します。

 今回の「2017九州北部豪雨」災害では、朝倉市や東峰村を中心に甚大な被害が出ている。
 その被害からの復旧・復興に向け、現在、農林事務所、県土整備事務所を中心に職員が一丸となって取り組みを進めている

1.そこでまず、お聞きします。
  「2017九州北部豪雨」災害において、農林水産部が所管する被害状況ならびに被害総額をお示しください。
  その中でも、農林事務所が所管する被害額についてご説明ください。

【農林水産政策課長】

  • 今回の豪雨により、農業では、農地への土砂流入、ため池の堤体損壊、ハウス施設の倒壊、博多万能ねぎや柿などの農作物の埋没・損傷などの被害が発生。
    • 林業では、山腹の崩壊、林道・森林作業道の損壊など、漁業では、アユ養殖施設の破損などの被害が発生。
    • その被害総額は、8月20日時点で692億円と、非常に大きな被害となっている。
  • このうち、農林事務所が所管する被害額は、農業関係が389億円、林業関係が302億円、合計で691億円となっている。

 この災害復旧の事務にあたっては、技術職員の存在が欠かせないが、今回は、その技術職員が不足していると聞いている農林事務所について伺います。

2.まず、農林事務所には、どういった職種の技術職員が配置されているのか、お聞きするとともに、その業務についてもお答えください。

【農林水産政策課長】

  • 農林事務所における技術職員は、農業職、畜産職、農業土木職、林業職の4つの技術職を配置している。
  • それぞれの主な業務については
  • ・農業職は、生産技術の指導や担い手育成、地域農業の振興等の業務、関係補助金の交付事務。
  • ・畜産職は、飼育技術の指導や畜産物の流通・価格安定に関する業務、関係補助金の交付事務。
  • ・農業土木は、農地や水路などの生産基盤の整備、ため池整備などの防災事業。
  • ・林業職は、治山や林道整備などの森林土木業務、森林経営計画指導などの林業普及業務、関係補助金の交付事務、及び保安林の指定に関する事務。
  • これらを行っている。

3.今回の災害では、山地被害が甚大で、県営で実施する治山事業の業務量が膨大となり、林業職の配置が必要になると聞いています。

  その林業職の配置については、そもそも一部において、事務職が林業職の代わりに配置されていると聞いているところですが、具体的な配置数の現状を伺います。

【農林水産政策課長】

  • 林業職の配置数については、本年4月1日現在、6カ所の農林事務所全体で124人を配置している。
  • その中で、森林土木、林業普及業務については、全て林業職を配置しているが、補助金の交付事務や保安林の指定に関する事務等については、やむを得ず、一部に事務職を配置しており、その人数は、農林事務所全体で10人となっている。
  • なお、そのうち4人については、育児休業等を取得した林業職員の代替として、事務職を配置しているものである。

 林業職に代わって事務職が配置されているということですが、この職場は、本来、林業事業体や森林所有に対する林業経営の指導や、補助事業の現場での指導等を行っており、林業の専門的知識を有した職員が必要な職場であると認識しています。

4.こうした重要な職場であるはずなのですが、林業職について、どうして事務職を配置するような状況になっているのか、お聞きします。

【人事課長】

  • 職員の配置については、年度ごとに定数の増減や退職者見込み数などを踏まえ、採用試験を実施し、職員を補充しているところである。
  • 採用試験の募集開始後に、当初見込んでいなかった退職者が発生した場合は、合格者を増加させることとなりますが、林業職については、受験者が減少傾向にあり、合格者数を一度に大きく増やすことは困難な状況です。
  • また、採用辞退者が発生すると、当該年度の採用試験では、職員を確保することが出来ません。
  • こういったことから、林業職が担っている業務のうち、必ずしも林業職の高い専門性が求められない、補助金交付事務、保安林の指定に関する事務といった業務については、事務職を配置してきたところである。

 私ども会派は、この間、会派の代表質問、また一般質問などにおいて、本県の「行政改革」の在り方について知事を質してきました。

 すなわち、通常業務の適正かつ効率的な執行、職員個々の業務量の問題、労働安全衛生等
の問題など、本県行政の執行状況を勘案して、単に人減らしの行革ではダメだということを求めるとともに、スクラップ&ビルドを基調とし、必要なところにはきちっと職員を配置すべきだと、再三にわたって知事に進言してきました。

 冒頭にも申し述べましたが、6年前の「東日本大震災」、5年前の「九州北部豪雨」、昨年の「熊本地震」など、九州管内はもとより、全国いたるところで大きな自然災害が発生しています。

 今後も、大規模自然災害の発生など不測の事態が発生した場合、即座に対応するためには、早急に事務職配置の解消を行い、災害に対応可能な体制構築を図る必要があると思います。

 また、市町村においては、林業の技術職が少ないことから、災害対応もそうですし、事業によっては県の技術職員が現地で指導を行うなどの必要があります。

 このようなことから、農林水産部においても、技術職員の適正配置を求めるところです。

5.そこで、人事、財政、職員採用を所管する総務部長にお聞きします。
  技術職不足を解消するため、どのように対応していくのか、お答えください。

【総務部長】

  • 林業職は、林業普及事務、治山事業、林道事業、試験研究などの業務に携わっており、これらに関する専門的な知識・経験が必要である。
  • また、現在、事務職を配置している補助金交付事務、保安林の指定に関する事務といった業務についても、林業振興の経験を有する職員が従事することが望ましいと考えており、林業職を補充する計画を立てているところである。
  • しかし、林業職については、採用試験の受験者が減少傾向にあり、優秀な人材を確保しつつ、採用者を一度に大きく増やすことが困難な状況である。
  • 昨年度から、農林水産部において、林業関係の学科がある大学を訪問し、採用試験の情報提供を行ってきたところであるが、関係部局と協議しながら、受験者を増やす取り組みについて検討し、林業職の確保に努めて参る。

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