Ⅰ.視察要綱

1.日程

(1)9月2日(水)
 ①「秋田県立国際教養大学」
 ②「秋田市教育委員会」

(2)9月3日(木)
 ①「秋田県教職員組合」
 ②「男鹿半島ジオパーク」
 ③「秋田県立男鹿海洋高等学校」

(3)9月4日(金)
 ①「秋田県立美術館」

2.視察目的

 福岡県は、これまで実施されてきた「全国学力テスト」において、全学年、全科目で全国平均を下回るという結果が続いています。

 こうした現状に鑑み、我が会派はこれまで、県内児童の学力向上に向け、会派代表質問はもとより、一般質問や特別委員会、常任委員会等でこの問題を取り上げ、知事及び教育長に本県教育行政の在り方を質してきました。

 なかでも、我が会派が特に力を注いできたのは「教育の地域間格差」の解消であり、そのため児童の基礎学力の向上、ICT教育など教育環境改善に積極的に取り組むべきだという政策提言を行ってきました。そして、その一つが「教育力アップのための提言」です。

 我が会派は、「教育の地域間格差」を解消するためには、教育力をアップすることが肝要であり、そのため、すべての学校現場に『学びの共同体』を柱とする教育改革を図るべきだと提言しています。

 これまでの学校教育は、受験対策を基本とした偏差値教育・受験教育が柱であり、学校が子どもたちへの知識の埋め込み、詰込み教育の場となっています。そのため、学習意欲が削がれ、学ぶことへの興味が薄れ、学ぶ楽しさを感じない、学校での勉強が苦痛という子供たちが出ています。

 そこで、わが会派は『学びの共同体』という教育システムに着目しました。この『学びの共同体』とは、「児童・生徒が学び合うために教師が学び合う。すべての子どもの学びを保障するために教師一人ひとりが、子どもに学び、教室の事実に学びながら学びを探究する。」というものです(『学びの共同体』HPより引用)。

 わが会派は『学びの共同体』の取り組み、その実績を高く評価するとともに、本県でもこの教育システムを取り入れることにより、子供たちの自発的な学習意欲を伸ばし、児童も教師もともに学び、成長しあう学校教育をつくるべきだと考えています。

 これまで、わが会派は『学びの共同体』を取り入れた自治体、学校を視察してきました。村一丸となって学力向上に取り組んでいる沖縄県「国頭村」に2度、宮崎県「綾中学校」、飯塚市「鯰田小学校」を視察し、授業の工夫改善を積極的に行っている授業を視察し、現場で校長や教師に話を聞いてきました。

 そして、今回の視察先は秋田県でした。
 秋田県は、「全国学力テスト」で常に上位の結果を出しています。秋田県がなぜ、このように「全国学力テスト」で常に上位の結果を出せるのか、その教育とはどのようなものなのか、わが県の教育とどこが違うのかを学ぶべく、「秋田市教育委員会」と意見交換をはじめ、県内学校現場、教育機関を視察してきました。

 我が会派が指摘し続けてきた、県内「学力の地域間格差」の解消、県内児童の学力向上に向け、今後の県教育行政に生かすべく、今回の視察を勘考しました。

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