県議会質問

 次の項に移ります。二つ目の項は、「県内合併自治体の合併後の財政問題について」であります。

 私は、2012年「9月定例会」において、合併市町村の交付税算定替特例措置の延長問題について質問しました。

 そのなかで、県内18の合併自治体が合併算定替特例措置の適用が打ち切られたとなれば、今後のまちづくりの達成はおぼつかないこと、自治体財政に大きな打撃が出ること、県として合併算定替特例措置の延長を国に求めるべきだということを、小川知事に質問致しました。

 これに対し、知事は「この制度は、合併市町村におけるまちづくりを支援するとともに、その行財政基盤の強化を図るために重要な役割を果たしている」として、「各合併自治体が合併算定替の延長を求めていることを認識するとともに、合併市町村が合併算定替の期間延長を求めており、その地方の実情を十分踏まえて、県として国に対して要望する」と回答されました。

 この質疑応答を踏まえ、その後、国に対する要望等の取組みを含め、本県として合併自治体に対する支援がどのように行われてきたのか、知事に質問致します。

 一つ目は、「普通交付税額」、いわゆる〝一本算定〟に対する「合併算定替」の上乗せ額についてです。

 この〝一本算定〟に対する「合併算定替」の上乗せ額については、県内の合併自治体ごとに違っています。なかでも、人口規模が小さな自治体が合併して出来た合併自治体は、「合併算定替」の上乗せ率が高くなります。

 人口規模が小さければ、都市部の団体に比べて行政運営に必要な経費が割高になることから、実際の基礎数値(人口、生徒数など)よりも、補正係数により割り増しされた数値で「普通交付税(基準財政需要額)」が算定されます。

 また、合併自治体においては、合併により面積が拡大するなど、合併前とは大きく変化しました。とくに、災害時の拠点としての支所の重要性が増すなど、合併時点では想定されなかった新たな財政需要が生じました。

 国は、これら状況を踏まえ、「合併算定替」の約9,500億円は予定通り終了することに変わりありませんが、合併後の自治体の財政需要を反映させるため、交付税算定の見直しを行うこととしています。

 合併直後から「合併算定替」期間を経過し、〝一本算定〟になるまでの15年間に財政規模をどのように適正に移行するか、すなわち財政適正化(財政健全化)が合併した自治体の最重要課題といえます。

 そこで、以下2点、質問です。
 1点目は、今回の合併自治体の実状を反映した交付税の算定方法見直しの内容はどのようなものなのか、お示しください。

小川知事答弁:
○県においては、合併に伴う交付税算定方法の特例措置である合併算定替えの終了を控え、広域化した市町村の将来にわたる行政サービス維持の観点から、合併後の市町村の実態を反映した算定方法の見直しについて、国に要望してきた。
○こうした事を受け、国においては、合併時点では想定されていなかった財政需要を交付税算定に反映させ、平成26年度から5年程度の期間をかけて順次加算していく見直しを行うことを決定した。
○具体的には、平成26年度から3年かけて先行的に市町村役場の支所の経費が上乗せされ、平成27年度以降は、順次、消防費、清掃費などの経費についても見直しがなされることとなっている。
 これにより、国全体で、合併算定替えの終了によって減額される約9千5百億円の7割に相当する、6千足円程度が加算される見込み。


 2点目は、県として、合併自治体の財政適正化に向けた対策、いわゆる合併自治体の合併算定替えの終了へ向けたソフトランディングを県としてどのように支援していくのか、その考えをお聞きします。

小川知事答弁:
○合併市町村では、合併効果が上がるよう、庁舎などの公共施設の再編、合併に伴い不要となった空きスペースの有効活用、周辺部に位置する旧町村の活力維持、住民の一体感の醸成などに懸命な努力を重ねられている。
○県では、こうした取り組みを財政面で支援するとともに、マンパワーやノウハウの面からも積極的に支援している。
 具体的には、県独自の合併特例交付金の交付、県職員の派遣、人事交流、研修生の受け入れ、有利な起債の紹介などを行ってきているところであり、今後もこうした支援に取り組んで参る。


 次に、「合併特例債」の償還問題についてです。
 ご周知のとおり、「合併特例債」は、旧「合併特例法」により新設された地方債です。
 合併年度およびそれに続く10年度(間)において、〝対象事業〟費の95%、公営企業分は100%を起債し、その元利償還金の70%が「普通交付税」に算入され、上乗せされます。

 なお、この「普通交付税」の交付額には元利償還金相当分が含まれるなど、「合併特例債」は「過疎対策事業債」に匹敵する有利な財源となっています。

 ところで、この〝対象事業〟については「市町村建設計画に基づく特に必要な事業」または「市町村振興のために基金造成」となっていますが、財政に有利とはいえ、償還には一定の自己財源も必要であり、起債発行額を増やし過ぎると償還不能となるおそれもあります。


 合併自治体にとっては、将来、「合併算定替」が終了すれば、一般財源から支払う元利償還分の比率が高まることになり、財政的な柔軟性を失うことになるのではないか、懸念するところです。

 合併した市町村が公共施設の整備などに使うために発行できる「合併特例債」の発行期限を延長する法案が2012年6月8日の衆院本会議で、全会一致で可決されました。

 これは、東日本大震災後の合併自治体の実情を踏まえて、合併特例債発行可能期間を延長するもので、被災した自治体は10年から20年間に、それ以外の合併自治体は10年から15年に、それぞれ延長したものとなっています。

 合併自治体にとって、元利償還の7割が交付税で措置される「合併特例債」が有利な起債ということで活用される反面、「合併特例債」の発行による地方債償還金額が増大するなど、後年度の財政運営に支障が生じるのではないか。すなわち、発行しやすくなった分、将来、償還が厳しくなり、償還不能に陥る合併自治体はないのか、懸念するところです。

 そこで、1点、お聞きします。
 「合併算定替」終了後、「合併特例債」の償還が合併自治体の財政を圧迫することはないのか。

 県として、各合併自治体の「合併特例債」に係る償還計画など、財政状況をどのように把握されているのか、お聞きします。 

小川知事答弁:
○県内市町村の財政状況については、合併、非合併に関わりなく、毎年、調査を行い、個別に把握しているところである。
○それによると、地方債残高等の負債の大きさを財政規模に対する割合で示す「将来負担比率」については、平成25年度決算ベースで、合併市町村の平均値が、非合併市町村の平均値より約7ポイント低い結果となっている。
○また、合併特例債を起債するには、充当する事業を公共施設の整備に関する事項を定めた「市町村建設計画」に位置づける必要があり、この計画を作成・変更する場合には、県との協議が義務付けられている。
○合併特例債の発行期間が延長されたことに伴い、全ての合併市町村において計画が変更されることから、その協議の際に、合併特例債の計画的な償還に支障が出ないよう、起債の規模や時期について助言を行っている。


【知事への要望】
 以上の答弁を頂きましたが、1件、知事に要望致します。

 今月、6月5日、「福岡県都市計画審議会」は小川知事に対し、「福岡県都市計画基本方針」を答申したところであります。

 現行の「福岡県都市計画基本方針」は2003年に策定されたものであり、以来、国内ならびに本県の社会情勢の変化に伴い、基本方針の見直しが指摘されていました。

 今回の答申は、こうした社会情勢の変化、とりわけ人口減少社会の到来を踏まえ、都市と地方の格差問題、防災・減災対策、県土の保全などが勘案されたものとなっています。
今回の「福岡県都市計画審議会」の答申を受け、今後、新たな「福岡県都市計画基本方針」づくりが進められると思います。

 そこで、知事に要望です。先ほど質疑の中で出ています「福岡都心地域都市再生緊急整備協議会」で策定された整備計画について、新たに策定される「福岡県都市計画基本方針」に理念を盛り込んで頂くとともに、本県の施策に反映して頂くよう要望申し上げ、私の一般質問を終えます。

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