県議会質問

1.気候変動に対応する筑前海の水産業の振興について
2.対馬混乗寄港便の活用について

2018年6月18日

 次の項は、「対馬混乗寄港便の活用について」です。

 福岡市の博多港と韓国・釜山港を結ぶ高速船「ビートル」の一部の便が、対馬市北部の比田勝(ひたかつ)港を経由し、国内航路としても利用できるようになります。いわゆる、「対馬混乗寄港便」です。

 なお、国際航路に国内旅客が相乗りする「混乗」は全国初となります。

 本年7月23日から就航され、本年10月10日まで、月6から7往復程度、あらかじめ指定した日に運航されます。

 対馬市民が対馬と福岡とを航路で往来する場合、これまでは「九州郵船」で博多-比田勝間、片道約6時間のフェリー航路を利用するか、対馬南部の厳原港まで2時間余りをかけて移動し、そこから高速船を利用するか、どちらかしかありませんでした。

 それが、ビートルを利用することにより、博多-比田勝間は2時間10分となり、移動時間は大幅に短縮し、住民の利便性は大きく向上します。

 更に、対馬市を訪れた韓国旅行者の一部が、この混乗船を利用し、福岡に来て頂くことになれば、本県の観光振興にも大いに寄与することになります。

 先日、対馬市の比田勝市長とお会いした際、『対馬市民の航路移動、とりわけ対馬と福岡の行き来が大変便利になるとともに、対馬市の観光振興に大いに期待できるし、ひいては福岡県や九州の観光にも大きく寄与することになり、大変期待している。』とお話しされていました。

 また、「JR九州高速船株式会社」の水野社長、「九州郵船株式会社」の竹永社長も同様に、『ビートルの混乗が実現したことにより、通常の博多―釜山間の国際旅行に加え、対馬市民や福岡市民の国内移動の足として利用されることを期待している。対馬観光、福岡観光、そして韓国の方々の日本国内の観光振興に役立てばありがたい。』と、それぞれお話しされ、ビートルの混乗運航に多くの方々が利用されることを期待されていました。

 今回のビートルの「対馬混乗寄港便」は、「JR九州高速船」ビートルの比田勝経由便の一部を国内航路として運航する計画で、運航主体は「九州郵船」で、同社がビートル全191席のうち26席分を借り受ける「用船」の形をとります。

 予約は「JR九州高速船」の「対馬混乗便専用ダイヤル」で受け付けるとなっており、運航は7月23日から始まり、7月中は3往復、8月は6往復、9月は7往復、そして、10月は10日までに4往復が運航される予定となっています。

なお、ビートルの所要時間は博多-釜山「直行便」は3時間5分、全席国際線の
「対馬経由便」は3時間35分、一部席国内線の「対馬混乗寄港便」は3時間45
分となります。

 以上、ビートルの「対馬混乗寄港便」の概要について述べたところで、以下、知事に質問します。

 1点目は、ビートルの「対馬混乗寄港便」の7月就航開始にあたり、知事としてどのような感想をお持ちなのかお聞きします。

 今回のビートル「対馬混乗寄港便」就航にあたっては、九州運輸局、長崎県、対馬市、そして「JR九州高速船株式会社」と「九州郵船株式会社」が大変な尽力を果たされ、実現していますが、今後、本県としては、この「対馬混乗寄港便」を県内観光ならびに経済の振興や人的交流に活かしていくべきだと考えます。

 昨年1年間に、対馬市を訪れた韓国人観光客は、過去最多の35万6,316人、前年比37・1%増に上り、統計を取り始めた1999年以降、初めて30万人を突破したと対馬市が公表しています。なお、増加は6年連続となっています。

 対馬市によると、対馬と韓国を結ぶ海上航路は、「JR九州高速船」など日韓3社が運航しており、特に釜山-比田勝間は最速で片道約1時間10分で結ばれるため、日帰りなど気軽に外国旅行ができることが人気を呼び、韓国から多くの観光客が対馬に来られていると分析しています。

 そして、今回のビートル「対馬混乗寄港便」が就航すれば、対馬市への観光客がさらに増えると期待されており、更に、これまで対馬と韓国・釜山との間で行き来されていた韓国からの観光客を、更に福岡県まで足を延ばして頂く、大変良い機会になると考えられています。

 そのためには、福岡県として新たな観光プロモーションを、釜山市ならびに対馬市において行うべきだと考えます。

 そこで、2点目の質問として、ビートル「対馬混乗寄港便」就航を活かし、韓国から本県への誘客、更に、本県の経済、観光、文化交流などの振興に取り組んではどうかと考えますが、知事の考えをお聞かせください。

【小川知事答弁】

  • 昨年1年間に対馬市の厳原港及び比田勝港から入国した韓国人は35万人を超え、韓国人にとって対馬市は人気の観光地の一つとなっている。
  • 韓国から対馬市に入国する韓国人の約7割は、北部の比田勝港を利用しているが、福岡と比田勝港を結ぶルートは、現在、片道約6時間のフェリー航路のみである。今回の「対馬混乗寄港便」の就航により、福岡と比田勝港の移動時間が2時間10分となり、大幅に短縮される。
  • これにより、人の往来が増え、特に観光面においては、韓国から対馬を経由した本県への移動の利便性が飛躍的に向上することから、さらなる誘客につながると期待しているところである。
  • 「対馬混乗寄港便」の就航により、対馬市を訪問している韓国人観光客にとっては、福岡までの移動時間が大幅に短縮することから、本県訪問の意欲を喚起するものとなる。
  • そのため、今回の新航路については、福岡・九州の魅力を売り込む機会にもなると考えられることから、九州観光推進機構などと連携し、韓国での旅行博や旅行会社等への訪問等の機会を捉え、新航路を使った周遊ルートを提案してまいる。また、ウェブサイト・SNSなどによる情報発信を行い、さらなる誘客に努めてまいる。

【要望】
 今回の運航は、7月23日から始まり、10月10日までの運航が決まっていますが、運航会社によれば、「利用者が低迷し、採算ベースに乗らなければ将来的な継続は難しくなるので、多くの方々に利用してほしい。」と述べられています。

 しかし、残念ながら、今回の就航が広く市民・県民に周知が図られているという状況にありません。

 今回のビートル「対馬混乗寄港便」の就航にあたっては、本県は直接かかわっていないわけですが、それはそれ、せっかく博多港を起点に「対馬混乗寄港便」が就航するわけですから、本県として観光・経済の振興、文化交流に活かすべきだと思います。

 こうした立場から、知事としても、ビートル「対馬混乗寄港便」の活用に、是非前向きに取り組んで頂きますよう要望申し上げ、質問を終わります。

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