県議会質問

本県の廃棄物行政について

 次に、本県の廃棄物行政について、知事に4点、お聞きします。

 1点目は、本年4月に発生した『熊本地震』の災害廃棄物対策への支援についてです。
 環境省は先月11日、『熊本地震』による災害廃棄物が、熊本・大分両県で130万トンを超えるとの推計を明らかにしました。震災直後、熊本県の椛島知事は、震災により同県内にある処分場の処理能力が著しく低下しているとして、九州各県への広域処理を願い出ておられます。

 このようなことから、今回の『熊本地震』により発生した膨大な量の災害廃棄物について、熊本県内だけでは円滑、迅速な処理ができないのでないかと危惧され、本県も積極的に支援を行うことが求められています。

 そこで知事にお聞きします。
 実際、災害廃棄物の処理の支援にあたっては、処理施設を持っている市町村や一部事務組合、民間の廃棄物処理業者などの協力が必要となりますが、県として、これらの関係者へどのような要請や協議を行い、熊本県に対してどのような協力を申し入れられているのか、お聞きします。
 また、現在の支援状況はどうなっているのか、重ねてお聞きします。

【小川知事答弁】

  • 今回の地震により、被災地では、生活ごみを中心とした災害廃棄物が発生したことから、本県では、県内市町村や一部事務組合による受入れに係る情報を直ちに集約し、熊本県、熊本市に提供して、災害廃棄物処理の支援を行う旨の申し出を行った。
  • 公益社団法人福岡県産業廃棄物協会をはじめとする廃棄物関係団体に対しても、協力要請を行い、災害廃棄物の受入れについての体制整備を図ってきたところである。
  • 本県の支援の申し出に対し、熊本県、熊本市から協力要請があったことから調整を行い、現在、17の市・町と6つの一部事務組合や産業廃棄物協会等が、ごみ収集車やダンプを派遣し、仮置場にある災害廃棄物を本県内の処理施設に運搬して処理を行っている。
  • 今後は、倒壊家屋の解体の進捗に伴い、大量のがれきが発生する。この処理についても、しっかり支援していく。

 2点目は、本県の『災害廃棄物処理計画』についてです。
 今回の『熊本地震』、さらに2005年3月20日に発生した『福岡県西方沖地震』など、九州さらには福岡県内においても、地震をはじめ、水害など大規模災害はいつ、どこで発生するか判りません。まさに、日常的な備えが必要となります。

 なお、今回の『熊本地震』は、震度7クラスの地震が2度も発生するという、国内でも過去に例を見ない災害であり、その後の余震の規模や回数からも、これまでの経験則が通じない、常識が覆された地震といわれています。したがって、地震に対する災害想定はこれまで通りでいいのか、改めて考える機会ともなっています。

 そこで、知事にお聞きします。
 本県では、昨年度末に『福岡県災害廃棄物処理計画』を策定したということですが、この計画はどのような内容になっているのか、まずご説明ください。

 また、『熊本地震』のような大規模災害が県内で発生した場合、今回策定した『福岡県災害廃棄物処理計画』に基づき、災害廃棄物の処理がしっかりと対応できるのか、知事の見解をお聞きします。

【小川知事答弁】

  • この計画は、地震や大雨などにより大量の災害廃棄物が発生した場合に、迅速かつ適切に処理を行い、速やかに県民の生活基盤を復旧・復興させることを目的として、県の役割を示すとともに、市町村が行うべき処理の手順をまとめたものである。
  • 具体的には、地域防災計画で想定される地震や主要河川の氾濫に伴う災害廃棄物の発生量の推計を踏まえて、仮置場の設置から、分別、収集運搬、処分に至るまでの災害廃棄物の処理の流れを整理している。
    • また、仮置場の選定方法や災害廃棄物を処理する上での環境保全対策などについても記載している。
  • この計画は、県内で発生した災害廃棄物は県内で処理することを基本とし、県内市町村の協力体制などを定めている。
    • しかしながら、今回の地震を踏まえると、県域を越えた災害廃棄物処理について、連絡体制や受け入れ可能な廃棄物の種類や量、運搬の手順などを、あらかじめ整理しておくことが必要であると考えている。
    • このため、支援を行う場合、支援を受ける場合の双方について、九州各県と協議を行い、災害時の円滑な廃棄物の処理が図られるよう努めてまいる。

 3点目は、飯塚市内住の産業廃棄物処分場の不起訴処分についてです。
 本県は、飯塚市内住の産廃処分場に対し、埋め立てられた廃棄物の処理について、2014年3月から県が行政代執行に着手し、現在まで雨水排水の整備、地下滞留水の浄化処理、浄化壁の設置等、生活環境保全上の支障の除去工事を行っています。

 このような中、本県は2014年12月、この処分場の所有者である「藤広産業」に対し、措置命令を履行しなかったとして、法人と役員を刑事告発したところであります。しかしながら、この3月、検察庁は本県の告発を不起訴処分とする決定を下しました。

 現在、この処分場では県による行政代執行が行われていますが、約20億円の県民の税金が投じられています。また、長く住環境の被害等に悩まされている地元住民の感情などを考えれば、この業者が刑事事件の責任を問われないのは納得のいく話ではありません。

 そこでお聞きします。
 本県はこの産廃業者を措置命令違反で刑事告発したものの、なぜ不起訴処分となり、刑事事件としての責任を問われないのか。その経緯について判りやすくご説明頂くとともに、県としての見解をお示し下さい。

 そして、この業者が不起訴処分になったことは「やり得」を許したことになり、悪しき前例になるのではないかと考えます。違法な廃棄物処理を行った業者が刑事罰に問われないなど社会通念上も許される話ではありません。今後、この最終処分業者に関し、本県として検察審査会へ不起訴不服申し立てを行うなど、県として引き続きこの業者へどのような対応を考えているのか、お尋ねします。

【小川知事答弁】

  • 県では、平成25年5月、当該処分場の事業者とその役員に対し、廃棄物処理法に基づき措置命令を発出したが、着手期限経過後も措置に着手しなかったことから、平成26年12月、刑事訴訟法に基づき、刑事告発を行った。
  • 告発状が受理されてから捜査当局において1年3ヶ月にわたり、捜査が行われ、県においても、関係資料の提出や、廃棄物処理法の解釈や適用に関する照会に対応するなど、捜査に協力してきたが、本年3月に「起訴猶予」を理由とする不起訴処分の決定がなされた。
  • 検察当局から、起訴猶予となった理由は明らかにされていないが、不起訴処分とされたことは、行政代執行に多額の公費を投入していることや、本事案に対する地元の皆さんの思いを踏まえると、大変残念なことと受け止めている。
  • 県としては、措置命令対象者である1法人5個人に対しては、財産調査を実施し、法人所有の土地について既に差押を行っており、今後も引き続き、代執行に要した費用の徴収に努めていく。

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