県議会質問

若者の詐欺被害対策について

質問日:2016年10月31日(月)
質問者:民進党・県政クラブ県議団  原中 誠志 委員
答弁者:ひとづくり・県民生活部、県警察

【原中委員】
 警察庁が発表した昨年の全国の詐欺被害の認知件数は13,824件、前年比プラス432件、3.2%増となっており、被害総額は、「振り込め詐欺」被害は約393.7億円、「振り込め詐欺」以外の「特殊詐欺」被害は約88.3億円、合わせて約482.0億円となっています。被害額は減少に転じたものの、依然として高水準で推移しています。

 特徴的には、首都圏1都3県における認知件数・被害額は大幅に減少したが、地方大都市圏の大阪、岡山、福岡などにおいては増加しています。

 福岡県警察が把握した県内の昨年中のニセ電話詐欺被害の認知件数は497件、被害総額は18億4,346万円となっており、件数では前年比プラス225件、被害額では前年比プラス5億5,158万年と増加しています。

 このような詐欺被害の現状を受け、県も、県警察本部ともに、ニセ電話詐欺撲滅に向けて様々な対策を講じているところであります。

 ところで、こうした詐欺行為で犯行グループが手口として利用するのが電話ですが、詐欺をする犯行グル-プの多くは、自己への捜査を免れるためにレンタル携帯電話、格安SIMを入手し、それを悪用しているという実態を聞いているところであります。

 そのため、犯行グル-プはあの手この手でレンタル携帯電話や格安SIMを入手しようとするわけであり、そのための手口として、近年、急増しているのが「荷受代行」、「荷物転送」アルバイトであります。

 詐欺被害と聞くと、「オレオレ詐欺」、還付金等の「振込み詐欺」にしても、お年寄りが狙われ、被害者もお年寄りというイメージがあります。

 しかし、いま申し述べましたとおり、お年寄りを狙う詐欺行為に使う携帯電話を入手するために、犯行グループが言葉巧みにアルバイトと称して若者を引き付け、その結果、犯行グループによって若者も餌食となっている、こういうことがマスコミでも大きく報道されているところです。

 そこで、あらかじめ執行部に「荷受代行アルバイトに注意!」という啓発チラシについて資料要求していますので、委員長のお取り計らいをお願い致します。

(資料配布)

【原中委員】
 まずはじめに、生活安全課長にお聞きいたします。
 「荷受代行」「荷物転送」アルバイトをきっかけとした携帯電話の契約トラブルが、どのようなものと把握しているのか、お聞きするとともに、その手口はどのようなものか、配布資料を基に説明を求めます。

【兵頭生活安全課長】
 お配りをいたしました、チラシの相談事例の欄をご覧ください。

 この例では、自宅に届いた荷物を指定された場所に転送するだけで、1回数千円になるアルバイトを、相談者がSNS経由で紹介をされまして、これに申し込みをいたしますと、相手方から本人の確認や、アルバイト料の支払のために、運転免許証の画像データ、電話番号、アルバイト料の振込先である銀行口座等の、個人情報の要求をされまして、これを送ってしまったと。

 後日、相手方から連絡どおりに荷物が自宅に届きまして、それがスマートフォンだったと。携帯電話会社に問合せをいたしましたところ、知らない間に自分名義で携帯電話の契約がなされていた、というものでございます。


【原中委員】
 本県内には、「福岡県消費生活センター」というのがありますし、市町村には「消費生活センター」がありますけれども、それらセンターでは県民の方々からの消費生活に関する苦情相談、さらには多重債務問題などに関する相談をお受けしているところであり、その解決に向けた助言や情報提供などを行っている機関であります。

 そこで、県として「消費生活センター」の活動も踏まえ、いわゆる、今ご指摘いただきました、「荷受代行」「荷物転送」アルバイトによる契約トラブルの相談状況について、ご説明をいただきたいと思います。

【兵頭生活安全課長】
 県と市町村の「消費生活センター」等に寄せられました、委員ご指摘の相談につきましては、平成26年度にはございませんでしたけれども、平成27年度に2件、平成28年度は7件でございます。


【原中委員】
 このような相談がなされた場合でありますけれども、相談者にどのようなアドバイスをされているのか。また、県は消費者被害防止対策として、どのような取組を行われているのか、重ねてご説明をいただきたいと思います。

【兵頭生活安全課長】
 「消費生活センター」では、このような相談に対しまして、その内容や契約の状況に応じ、警察に相談するなどの助言を行っているところでございます。

 また、県の消費者被害防止対策といたしましては、本年7月に県のホームページで注意喚起を行うとともに、市町村に対しましても、住民への周知を依頼しているところでございます。県が養成しました約530名の消費生活サポーターが、住民宅を訪問した際にも被害防止の啓発を行っております。

 さらに、本年10月から、先程お配りをいたしました、若年者向けの啓発チラシを、大学・専門学校などにメールで配信をするとともに、高校や大学等で実施をしております出前講座においても、学生に対して、直接注意喚起を行っているところでございます。


【原中委員】
 次に、警察本部総務部長にお聞きいたします。

 いま、生活安全課の方より、「荷受代行」「荷物転送」アルバイト被害の手口が示されたわけでありますけれども、このいわゆる「荷受代行」「荷物転送」アルバイトによる被害が全国的に発生をしており、問題となっていることを、県警察としてご存じになっているのでしょうか、まずお示しいただきたいと思います。

【高木警察本部総務部長】
 承知しております。


【原中委員】
 県警察としても、いわゆる「荷受代行」「荷物転送」アルバイト被害が全国的に問題となっているということを御承知だということでありますけれども、では「荷物転送」、「荷受代行」アルバイト被害という事案は、本県内で発生しているのかどうか、お答えいただきたいと思います。

【高木警察本部総務部長】
 県警察に対しては、本年6月以降、9件の相談が寄せられています。


【原中委員】
 警察本部に対しまして、県警に対しまして、9件の相談があるということでありましたけれども、本県においても認知しているというご答弁であったわけであります。

 このアルバイトには、実は別の問題点もありまして、それはこの転送された携帯電話がニセ電話詐欺で名義を隠すための「飛ばし携帯」に使われる、そうした犯罪に使用されるということが、あるということも聞いているわけであります。

 そのため、このままこの問題を放置し、このアルバイトによる被害が拡大すれば、別の犯罪も助長しかねないという大きな問題、次の問題も起こってくるわけであります。

 そこで、いわゆる「荷受代行」「荷物転送」アルバイトについて、県警察としてどのような見解をお持ちなのか、続けて警察本部総務部長にお尋ねいたします。

【高木警察本部総務部長】
 いわゆる「荷受代行」と呼ばれるアルバイトを通じて不正に取得された携帯電話が、特殊詐欺等の匿名性の高い犯罪に悪用されるおそれがあると考えております。

 したがいまして、県民の皆様がこのような事案に巻き込まれることがないよう各種の警察活動を通じ、注意喚起を行っているところであります。

 県警察としましては、刑事事件として取り上げるべき事案があれば、法と証拠に基づいて適切に対処してまいる所存であります。


【原中委員】
 只今、警察本部総務部長よりご答弁いただいたわけでありますけれども、県警察としても強い姿勢をお示しいただいたというように思っているところであります。

 それでは、このいわゆる「荷受代行」「荷物転送」アルバイトによる被害を防止するため、県警察としてどのような取組を行われているのか引き続きお尋ねしたいと思います。

【高木警察本部総務部長】
 県警察では、ホームページや公式ツイッターを通じて、広く注意喚起を行っているほか、特にアルバイトに従事する機会の多い大学生に対しましては各大学を通じて「荷物転送アルバイトに注意」と題するチラシを配布したところであります。

 県警察といたしましては、今後も、県の担当課を始め消費生活センターなど関係機関との緊密な連携を図り、本県における被害防止に向けた各種の取組を強化してまいります。


【原中委員】
 最後に、警察本部、そして生活安全課、県の方にも要望でございますけれども、只今ご答弁いただきましたけれども、ニセ電話詐欺を実行する犯行グループというのは、それこそあの手この手で新しい手口で詐欺行為を行い、金儲けをしようというように企むわけであります。

 そうした卑劣な犯罪の餌食となるのはお年寄りでありますし、今日では、今ご指摘がありましたような大学生であったり、若者であったりするわけであります。

 「県消費生活センター」の相談件数、そして県警察への認知件数が増加しているというわけであります。

 従いまして、今回取り上げました、いわゆる「荷受代行」「荷物転送」アルバイトという新しい手口の犯罪に対して、県、そして警察本部として引き続き強い姿勢で臨んでいただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。

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