県議会質問

2017年6月15日

警固断層南東部地震の発生に対する本県の対策について

高層マンション難民について

 3点目に、高層マンション難民についてです。
 先ほども述べましたが、福岡市内の共同住宅、いわゆるマンションの棟数は21,000件にも上っています。

 全国政令市のマンション化率を観ますと、福岡市はストック戸数215,211戸、世帯数は729,683戸で、2016年のマンション化率は約30%で全国トップです。ちなみに、福岡市のマンション化率は2008年以来、10年連続して全国1位であり、それだけ福岡市のマンション化率が高いということです。

 地震時に発生する長周期地震動がマンションなど高層の建物に伝わると、地震の揺れは低層階の建物に比べて長く続くという特徴があります。長周期地震動が高層マンションに伝わると、高層階では1メートルから数メートルを往復するような横揺れが数分にわたり起きるとされ、家具やテレビなどが倒れたり、ピアノやキャスター付きの家具などが空間を動き回わるという事象が起こり、マンション居住者は動き回る家具やガラスの破片でけがを負う危険が高くなります。

 それだけではありません。実際、「東日本大震災」では、仙台市や首都圏の高層マンションでは揺れや停電によりエレベーターがストップしたのをはじめ、近年の高層マンションではオール電化が進んでいる関係で、地震による停電で一切の家電が使えない、煮炊きものさえできない。また、水道が止まることでトイレも使えないなど、ライフラインの停止により高層階の住民が孤立する、いわゆる「高層マンション難民」が生まれました。

 「警固断層南東部地震」が発生した場合、被害が集中すると予測されている福岡市内や春日市、大野城市にも、10階以上の高層マンションが数多く建っています。

 こうした高層マンションでは、特に高齢者や障がい者のいる世帯、小さな子どもがいる世帯では、水や食料、荷物を持ってマンション上層部まで歩いて上がることが出来ない、降りても、今度は階段を登れないといった「高層マンション難民」が多数発生することが予想されます。

 過去の災害では、自衛隊や行政、ボランティアなどによる支援は基本的に地上で行われており、高層階に取り残された人のために食料などを届けるという事態は想定されておらず、高層階で孤立する人も出かねないという状況があります。

 今後の災害対策には「高層マンション難民」という視点から、マンションの各階やブロックごとに防災担当者を決めるとか、平常時に安否確認票を各戸に配布し、災害時にドアに張り出すことで居住者の安否確認を行うとか、ドローンを使って高層階まで物資を届けるとか、高層マンション特有の災害対策案を盛り込む必要があると考えます。

 そこでお聞きします。
 知事の「高層マンション難民」についての認識をお聞きするとともに、県として、今後、「高層マンション難民」対策をどのように進めるのか、お示しください。

【知事答弁】

  • 次に高層マンションの住民対策でございます。マンション居住者の地震対策としまして、まずは、居住者の方自身によります、家具の転倒防止、水、食料の備蓄等、自助による備えというものが重要であると考えております。また、マンション管理組合による、お互いが助け合う共助の取組みというのが有効であります。
  • このため、県におきましては、今年度作成する「防災ハンドブック」におきまして、居住者自身による日頃からの備えについて啓発することといたしております。
  • また、備蓄や安否確認の仕組み作りなど、管理組合による自主防災組織としての活動についても、記載をすることといたしております。
  • 県といたしましては、市町村に対しまして、作成をいたしますこの防災ハンドブックをひな形とといたしまして、各地域の特性を踏まえたそれぞれのハンドブックを作成するように促してまいります。

震災直後の救援活動や住民避難に係わる交通対策について

 4点目に、震災直後の救援活動や住民避難に係わる交通対策についてです。

 「警固断層南東部地震」が発生した場合、道路網も大きな被害が発生すると予測されます。
 更に、「福岡空港」でも、地震による停電、管制塔やターミナルビルの建物被害、滑走路等の基本施設に一部剥離やクラック等が想定され、「福岡空港」が一時使えないという不測の事態も起こりかねません。

 実際、昨年の「熊本地震」では、4月14日以降、九州新幹線は全線運転見合わせとなったほか、九州自動車道も一部陥没を受けて通行止めになり、震源地に近い益城町に位置する「熊本空港」はターミナルビルの損傷によって、4月16日から18日までの3日間、全便欠航となっています。

 大地震の場合、発生から3日間が人命救助にとっても極めて大切な時間となりますが、その間、仮に「福岡空港」が使えないとなると、災害救援部隊や物資の輸送・搬入に多大な影響が出ることが考えられます。

 道路網が寸断されて使えない、「福岡空港」も一時的に使えないとなると、被災地が都心部であっても“陸の孤島化”が起こりかねません。

 空路を使っての救援部隊の派遣受け入れ、物資の搬入などについては、「北九州空港」の活用はもとより、お隣の「九州佐賀国際空港」、いわゆる「佐賀空港」を使わして頂くということも考えなければなりません。

 「佐賀空港」は佐賀県による県営空港です。したがって、万が一、「警固断層南東部地震」が発生し、「福岡空港」が使用できないようなことが生じた場合、「佐賀空港」を災害救援部隊や物資の輸送・搬入などの空港に使わせて頂くよう、福岡県として、佐賀県との「災害時相互応援協定」を結ぶべきだと考えますが、知事の考えをお示しください。

【知事答弁】

  • 「警固断層南東部地震」が発生した場合、九州自動車道や福岡都市高速道路などが、福岡都市高速道路などの不通が想定をされます。災害救援部隊や緊急支援物資の受入れにあたりましては、空路の活用というものが極めて重要になると思います。
    • そのため、県内の被災状況に応じまして、隣県であります佐賀の空港、佐賀空港の使用を想定しておくことは大変重要であると認識いたしております。
  • 九州地方知事会におきましては、大規模災害が発生し、被災県単独で対応できないような事態が発生した場合に、九州・山口各県が連携して迅速かつ効果的に対応できるよう「九州・山口9県災害時応援協定」というものを締結いたしております。
  • 佐賀空港を使用しなければならないような事態が生じた場合には、この協定に基づき、速やかにその協力要請を行うなど、佐賀県と連携して対応してまいります。

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