県議会質問

2017年6月15日

本県職員のストレスチェックの実施について

 次の項は、本県職員のストレスチェックの実施についてです。

 2014年の労働安全衛生法の改正により、労働者50人以上の事業場において、2015年12月より、年1回のストレスチェックの実施が義務付けられました。同年12月議会の代表質問において、私は、ストレスチェックの実施が、労働者数50人以上の事業場では責務とされている一方で、労働者数50人未満の事業場では努力義務となっており、しかも罰則規定がないため、それぞれの事業場でストレスチェックが確実に実施されるよう質しました。この事業場には、県庁と出先機関も含まれます。
 そこで、知事に2点お聞きします。

本県職員の長期病休者について

 1点目に、本県職員の長期病休者についてです。
 本県職員は、2013年度から一昨年度まで、毎年度、長期病休者が200人前後で推移し、その6割を精神疾患が占めています。一昨年度は、203人の長期病気休職者を出し、そのうち130人、64%が精神疾患によるものでした。

 しかし、昨年度の長期病休者は232人、そのうち精神疾患によるものは166人、71%と増加しています。

 知事は、このように本県職員の精神疾患が増える要因はなんとお考えでしょうかお聞きします。また、精神疾患の発生要因に対してどういった対策で臨もうとされているのか、併せてお答えください。

【知事答弁】

  • 本県職員の精神疾患による長期病休者の発生要因等について、お尋ねがございました。
    • 精神疾患により病気休職となられた職員及びその上司から聞き取り調査を行いましたところ、発症の主な要因といたしましては、仕事上の人間関係、仕事の量や質のほか、家庭における問題など、多岐にわたることがわかりました。
  • 県におきましては、昨年度、「福岡県職員心の健康づくり計画」を改定をいたしまして、ストレスや強い悩み、不安など、心身の健康に問題が生じるメンタルヘルス不調の未然防止に重点的に取り組んでいるところであります。
  • 具体的には、すでに実施をしておりますストレスチェックによるセルフケアに加えまして、昨年度から、メンタルヘルス不調の未然防止を行うため、職員の状況に応じたきめ細かな、保健師や産業医による助言指導、メンタルヘルス不調に関する正しい知識やセルフコントロールについて学ぶ階層別研修や講演会の開催、それらを行っているところであります。
  • また、生活環境や職場環境が劇的に変化をする新卒職員などにつきまして、その全員を対象とした保健師面談を実施をいたしまして、健康リスクの高い職員に対し、助言指導を行っているところであります。

本県職員へのストレスチェックについて

 2点目に、本県職員へのストレスチェックについてです。
 本県は、2014年度から、職員のストレスの状況を職場(各課)ごとに判定しています。この判定は、職場の仕事上の心理的なストレス要因を分析し、それが職員の体や心のストレスや健康に、どのような影響を与えるかを示すものです。

 健康リスクについては、官民を含めた全国平均を100としてあらわし、仕事のストレス要因が、どの程度職員の健康被害に影響を与えるかの目安となります。100を超えるほど健康リスクが高まり、例えば、健康リスクが120の場合は、職員の体や心のストレス、医療費、病気休業が通常の20%増しとなり、健康障がいの発生する危険ラインとされます。
 本県では、その100を超える職場の数は、2014年度が44、2015年度が52、昨年度が50、とりわけ、健康障がいの発生する危険ラインを超えるとされる120を超える職場の数は、2014年度は16であったものが、2015年度には5に減ったものの、昨年度は7に増えています。

 そこで、私は健康リスクが100を超える職場の解消が必要だと考えますが、そのために、どのように環境改善を図られるのか、知事の考えを伺います。 

【知事答弁】

  • 次に、健康リスクが高い職場への対応でございます。
    • 知事部局におきましては、平成26年度からストレスチェックの結果を活用した職場改善運動をすべての職場で実施をしております。この取り組みの中では、職場ごとの健康リスクの数値をもとに、その職場の全員で話し合い、職場の改善策というものを講じることによりまして、健康リスクの低減を図っているところであります。
  • 特に、健康リスクの数値が120を超えている職場の場合は、人事課におきまして、その状況を詳細に把握をし、業務見直しによる事務の効率化や職場内のコミュニケーションの向上等、改善のための取組みというものを促してきております。
  • また、業務量が増大をしております職場につきましては、組織の見直しや年度中途でありましても、臨時職員の配置といった措置を講じているところであります。
    • こうした取組みによりまして、健康リスクが120を超える職場、これを減らしてまいります。

【要望】
 一件、知事に要望です。
 被害想定の見直しについてですが、国の対応も見ながらということではありますが、福岡市内ならびに福岡都市圏では人口の増加、マンションなどの高層建物の増加が著しいわけです。
 是非とも、こうした福岡都市圏の状況も十分に加味して頂き、次期見直しに着手して頂きますよう要望して、私の質問を終わります。

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