この一年間の県議会報告
2018年「6月議会」〜2019年「2月議会」(その3)

2018年6月県議会

2018年9月県議会

2018年12月県議会

2019年2月県議会

2019-01-15

2018年『12月議会』報告

【概要】
 『12月県議会』は、12月3日に開会し、12月20日まで18日間の会期でした。
 今議会には、予算案3件、条例7件、契約3件、人事1件など計20件議案の提案がありました。

 主な提出条例は、「福岡県議会議員の給与に関する条例の一部を改正する条例」、「福岡県職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例」「福岡県公立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」などです。

 今回の代表質問に先立ち、2か月前から11回の政策審議を行いました。
 代表質問の登壇者は、佐々木允議員で、県政推進の基本姿勢について3項目、企画・地域振興行政について1項目、保健医療介護行政について1項目、福祉労働行政について1項目、環境行政について1項目、県土整備行政について1項目、教育行政について1項目、計9項目にわたり、知事並びに教育長に質しました。

 一般質問には、わが会派から9人が登壇しました。

 12月議会におけるわが会派の代表質問の概要、および一般質問における質疑の項目は以下の通りです。

【代表質問】12月7日 登壇者 佐々木允 議員(田川市選出)

一、県政推進の基本姿勢について

1.本県の観光振興と宿泊税の導入

① 宿泊税の導入に関する検討経緯について。
② 観光振興財源検討会議の結果、提出された報告書について、知事はどのように認識しているのか。
③ 「宿泊税と併せて、森林環境税や子ども医療費等への助成を議題として包括的に協議を行おう」という福岡市からの提案及びトップ会談について。
④ 県と市の双方が宿泊税を導入した場合の二重課税について、知事はどのように認識しているのか。
⑤ 福岡市が宿泊税を導入した場合の県の対応と、県宿泊税条例の提案時期について。

【知事答弁】
① 今年7月に、観光振興財源検討会議を設置し、慎重な議論の結果、観光振興財源として宿泊税の導入が適当であるとの提言が県になされた。この提言を受け、宿泊税に関する制度設計を行っている。
② 県と市町村が一体となった本県観光の更なる振興という観点から、大きな道筋を示していただいた。この報告書を基本に宿泊税に関する制度設計を行っている。
③ 11月に福岡市長と会談を行い、①宿泊税については、速やかに、かつ精力的に、事務方同士で協議を行い、その結果を踏まえて改めてトップ会談を行う。②子ども医療費や森林環境税など、その他の県と市の間の懸案・課題については、関係部局の間で整理していく。この2点を確認した。
④ 県の宿泊税は原則200円とし、その税収の半分を、市町村が主体となって取り組む事業に充てることができる自由度の高い交付金として配分する。しかし仮に、市町村が独自に宿泊税を導入する場合、宿泊者に過重な負担が生じないよう、当該市町村内の税額について、市町村主体事業分に相当する100円を減額するという特例措置を講ずる考えである。
⑤ 福岡市が独自に宿泊税を導入する場合には、福岡市内の税額について、市町村主体事業分に相当する100円を減額するという特例措置を講ずる。宿泊税については、現在、福岡市との実務者同士の協議を行っており、この協議をしっかり積み重ねていく。その上で必要に応じ、トップ会談を行いたい。

2.県立3大学の振興

① 地方大学の振興に係る国の報告書が、本県の県立三大学に与える影響と今後の対応について。
② 地方大学・地域産業創生交付金について、県立三大学では検討されたのか。
③ 福岡県立大学に対する支援等について。

【知事答弁】
① この報告は有用な方向性を示しているものと認識している。県立三大学に対しては、産官学の関係機関との一層の連携、県が抱える行政課題への対応を積極的に求め、地方創生を担う人材の育成を支援してまいる。
② この交付金は、地域における中核的な産業の振興及び当該産業を支える雇用の創出につながる事業計画が求められるため、県立三大学では現時点で計画の立案に至っていない。県としては、国の支援を活用した事業の実施について、各大学と協議してまいる。
③ 福岡県立大学では今年度から6年間の新たな中期計画が始まり、「認定看護師の養成を目的とした看護実践教育」のほか、地域の関係機関と連携した地域貢献活動に取り組んでおり、その実効性を高めていくことができるよう、積極的に支援を行ってまいる。

3.女子高生による接客などを売りにする営業形態の規制強化

① 本県におけるJKビジネスの実態について。
② JKビジネスに対する規制について。

【知事答弁】
② 県警と連携し、県内における営業実態を踏まえるとともに、既にJKビジネスを規制している都府県の条例の内容、効果を参考にしながら、条例による規制の必要性について研究してまいる。

【警察本部長答弁】
① これまでのところ、女子高生などの児童が接客することを明示ないし連想させる広告・宣伝をし、児童に性的感情を刺激する姿をとらせ撮影させる、あるいは、客と一緒にデートさせるなどの営業形態をとる、いわゆる「JKビジネス」については、店舗型・無店舗型ともに把握していない。
② 引き続き、JKビジネスの実態把握に努め、少年に有害な営業に対しては徹底した取締りを行い、適正な風俗環境の維持に努めるとともに、条例の必要性についても、知事部局とも連携しつつ、既に条例を制定している都府県の状況を把握するなどにより、研究してまいる。

一、企画・地域振興行政について

1.民間委託に伴う福岡空港の諸問題

① 今年9月の台風21号による関西国際空港の被災事例を教訓に、このような大規模災害が万一起きた場合、福岡空港の運営会社はどのような対応をするのか。県や自治体との連携はどうするのか。
② 進入経路変更に伴う騒音対策区域の広がりについて、どの程度まで広がると予想しているか。
③ 現在、騒音防止法に基づき設立された独立行政法人空港周辺整備機構及び一般財団法人空港振興・環境整備支援機構の二つの機構が行っている、空港周辺の騒音等の環境対策は、民間委託後どうなるのか。
④ 現在、毎年国が支払っている約80億円の空港敷地内の民有地に対する借地料については、民間委託後どのような財源を使い、どこが支払っていくのか。

【知事答弁】
① 運営会社は、新たな空港全体の災害対応に係る計画を、来年4月から始まる空港運営までに策定することとしている。また、計画の実効性を確認するため、実際に訓練も行い、その結果を適宜計画に反映していく予定である。県としては、関係自治体との適切な連携対策等について、運営会社と十分に意思疎通を図ってまいる。委託者である国に対しては、運営会社の防災対策が万全なものとなるよう、適切な指導・監督について働きかけてまいる。
② 航空機騒音防止法に基づき設定された現在の騒音対策区域が、南側直線進入方式によってどのようになるのかについて、現時点で予見することは困難である。騒音対策区域は、滑走路増設後に騒音測定を基に見直されることとなっている。
③ 空港周辺整備機構事業は民間委託開始10年後に、空港振興・環境整備支援機構事業は直ちに、運営会社に承継され、その財源である着陸料収入や駐車場事業収入も民間委託後に運営会社が収受することになる。
④ 借地料は責任を持って対応するよう要請している。民間委託後もこれまでどおり、国が所有者と賃貸借契約を締結し、国の予算として、自動車安全特別会計空港整備勘定から借地料を支払うこととなっている。

一、保健医療介護行政について

1.がん対策の推進

① 2008年度から2017年度の10年間において、検診受診率はどのように推移して 
きたのか。
② 本県は2023年度までの達成目標として検診受診率50%以上を掲げているが、具体
的にどのようにして目標達成するのか。
③ 働く世代のがん患者の治療と仕事の両立支援について。
④「働く世代をがんから守る検診推進事業所」の登録事業所におけるがん検診受診率につい
て。
⑤ 地域貢献活動評価対象事業における報告の義務付けについて。

【知事答弁】
① 平成19年と直近の28年の検診受診率を比較すると、肺がんは17.9%が40.9%、大腸がんは20.9%が36.4%、 胃がんは27.1%が38.2%、乳がんは21.7%が40.9%、子宮頸がんは22.8%が37.9%と、上昇しているが、いずれも目標値の50%を下回っている。
② 居住地の市町村でがん検診と特定健診を同時に受診できる総合健診が、今年度から全ての市町村で実施されることとなった。また、人口は多いが受診率が低い政令市と共同で、働く世代が受診しやすい日時、場所に出向いた検診に取り組んでいる。
③ 今年度から、社会保険労務士をアドバイザーとして事業所に派遣し、治療と仕事の両立支援のための勤務制度等の導入に向けた個別相談を実施している。また、両立支援制度を導入するため、就業規則の見直しを行う事業所に対しては1事業所あたり10万円を上限に助成を行っている。
④ 登録事業所数は11月末で3,442である。平成29年度に報告のあった登録事業所の検診受診率は、肺がん70.4%、大腸がん70.3%、胃がん80.0%、乳がん61.5%、子宮頸がん59.1%となっており、いずれも県の目標値を上回っている。
⑤ 県が推進する施策への積極的な協力を促すため、県が定める要件を満たす企業に対し、入札参加資格審査において加点評価を行っている。現在、地域貢献活動を評価している30項目のうち、24項目は加点評価に際し、正規雇用の増加数や防災協定の締結といった実績を確認している。残りの6項目についても取組実績を確認してまいる。

一、環境行政について

1.建設アスベスト対策の強化

① アスベスト被害救済の状況と制度の周知について。
② 新たなアスベスト被害者を生まないために、建築物の解体にあたって、工事事業者に対してどのような指導を行っているのか。
③ アスベスト被害の早期救済について。

【知事答弁】
① 県内の救済給付申請件数は、制度発足の平成18年度から29年度までの間に768件であり、給付決定件数は446件である。また、同じ期間に申請のあったアスベスト被害の労災保険と特別遺族給付金の請求件数は、それぞれ551件と72件で、給付決定件数は、それぞれ505件及び43件である。県ではホームページでの情報提供やポスター、パンフレットの配布など、周知を図っている。
② 解体工事時の事前調査やアスベスト飛散防止対策に関する届出の義務について文書で周知するとともに、労働基準監督署と連携し、届出が確実に行われるよう指導している。また、届出のあった全ての解体工事を対象に立入検査を実施し、アスベストの飛散防止対策が確実に行われているか確認するとともに必要な指導を行っている。
③ 救済制度が安定的かつ着実に運営されることが、ひとりでも多くのアスベスト被害者を迅速に救済することにつながるものと考えている。制度の周知や石綿健康被害救済基金への拠出を実施するとともに、国に対し、救済制度をはじめ、アスベスト対策の充実・強化を求めている。

一、福祉労働行政について

1.労働者の待遇改善と最低賃金引き上げ

 ① 入札参加資格審査の地域貢献活動評価項目の検討状況について。
 ② 最低賃金の水準について。
 ③ 最低賃金の新たな目標の設定について。

【知事答弁】
① 企業における、労働者の賃金向上や働き方改革を通じた労働環境改善の取組みを、地域貢献活動における加点評価の対象とすることについて、労使双方の意見を聴く場を設けた。その結果、1)働き方改革に資する項目を加点評価の対象とすることに異論はない、2)賃金は本来労使間で自主的に決定されるべきもの、3)制度の対象は入札に参加する元請企業であるため、賃金に係る項目を加点評価の対象とすると、元請企業の賃金のみが上昇し、下請、孫請へのしわ寄せが懸念されることから慎重に検討すべき、との御意見をいただいた。現在、どのような項目を加点評価の対象とするか、検討している。
② 本県は全国で唯一、国に対して最低賃金の引き上げの提言を継続して行ってきた。この結果、本県の最低賃金は814円となり、これまで目標としていた県内の生活保護の水準である800円を超えることができた。これは大きな前進であると考えている。一方で、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の待遇には依然として差があり、同一労働同一賃金の実現と着実な最低賃金引上げの継続が必要との旨を、国に対して要望している。
③ 今年8月に全国知事会から国に対し、「地域間格差につながっているランク制度を廃止し、全国一律の最低賃金制度を実現すること。最低賃金の引上げによって影響を受ける中小・小規模事業者への支援を強化すること」を提言したところである。

一、県土整備行政について

1.田川地域のインフラ整備

① 国道201号と国道322号バイパスを結ぶ彦山川沿いの現在の県道の課題について。
② 主要地方道田川直方線バイパスの延伸事業による効果と今後の取組みについて。

【知事答弁】
① 現在供用中の田川直方線バイパスから国道201号を通り、国道322号バイパスを経由して大任町、添田町へ向かうためには、彦山川沿いを通る、県道の田川直方線、今任原伊田線、八女香春線を利用する必要がある。しかしながら、この区間には、JR日田彦山線との立体交差部で、冠水の危険、高さ規制、道路の幅が狭いといった通行支障箇所があり、また、国道201号との交差点である「東大橋交差点」では、交通渋滞も発生していると認識している。
② バイパス延伸事業により、筑豊地域の南北交通軸の強化が図られるとともに、「東大橋交差点」の渋滞緩和が期待できる。また、冠水の危険や幅員狭小などの通行支障箇所を回避できることで、災害時における救援物資等の輸送にも資する道路となる。さらに、延伸区間の周辺には、観光・産業振興の拠点となる「道の駅「おおとう桜街道」」や、「桑原工業団地」などがあり、これらへのアクセス向上も期待できる。今後、その早期完成に向けて、用地買収や工事を着実に進める。

一、教育行政について

1.県立高校における課外授業のあり方

① 課外授業の現状と指導の取組みについて。
② 課外授業の受講方法について。
③ 課外授業の会計について。

【教育長答弁】
① 今年度の課外授業については、その実施手続きと内容、教員の従事及び会計に関し、全ての学校で確実に実施されていることを県教育委員会として確認している。その結果、課外授業を実施している普通科高校63校のうち、参加率100%の学校数は、昨年度の50校から、本年度は1校のみとなっている。また、課外授業の適正な実施を徹底するため、状況把握に努めるとともに、参加を強制されたと受け取られかねない不適切な指導や、参加していない生徒が定期考査等で不利となる取扱いなどをしないよう、校長会等で具体的な指導を行っている。
② 現在、1年次から教科ごとに選択できる学校は8校にとどまっているが、2年次からは進学や就職の進路希望に応じ、受講する教科を選択できる学校が増加し、3年次では半数以上の学校が選択制となっている。また、参加希望の確認時期について、学期ごとに行っている学校は半数程度であるが、通年で申込みを行う学校であっても、希望により中途で受講内容の変更を認めるなど、柔軟な対応がなされている。
③ 平成28年度末時点で、一部の高校において会計報告の不備や余剰金の取扱いなど、適切ではないと思われる事例があった。それらの学校に対しては個別に調査を行い、改善が必要な点について指導しており、平成29年度からは課外授業を実施している全ての県立高校で適正に会計処理されている。また、累積している余剰金は、各学校の課外授業の主催者であるPTAにおいて、課外授業に係る物品の購入や進路指導費・生徒会費等へ繰り入れるなど、役員会・総会等で説明し、承認を得た上で生徒の教育活動に還元されるような取扱いがされている。今後も保護者負担軽減の観点から、引き続き会計処理が適正に行われるよう、各学校に指導するとともに、校長協会や事務長会に対しても協力を要請してまいる。

【一般質問】
12月11日
① 原中 誠志 議員(福岡市中央区)
 ・人口減少社会における都市のスポンジ化対策について
 ・水道法の一部改正に伴う本県の対応について
②  今井 保利 議員(遠賀郡)
 ・老人クラブの現状について
 ・地域交通の現状について
③ 堤 かなめ 議員(福岡市博多区)
 ・養育費の受給率向上について

12月12日
① 野田 稔子 議員(八女郡)
 ・本県における平成の市町村合併の検証について
 ・八女・筑後保健医療圏における公立八女総合病院の役割について
② 中村 誠治 議員(久留米市)
 ・ふるさと納税を活用した地域振興について
③ 岩元 一儀 議員(北九州市八幡西区)
 ・県内の観光振興の取り組みについて

12月13日
① 井上 博隆 議員(大野城市)
 ・高齢者の貧困と孤立死対策について
② 渡辺 美穂 議員(太宰府市)
 ・障がい者六十五歳問題について
③ 川﨑 俊丸 議員(糸島市)
 ・玄海原発にかかる九州電力との協定の見直しについて
 ・福岡県におけるフリースクールの実態と今後の支援について

【意見書】
 わが会派が提出した「学校における働き方改革の実現を強く求める意見書」およびわが会派が共同提案した意見書3本、計4本が採択されました。

 12月20日の最終日は、20件の議案と意見書の採択が行われ、議案については、執行部提案議案は、全て賛成多数で可決されました。

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