県議会質問

Ⅱ 水害に備えた本県の広域避難等について

1.水害に備えた本県の広域避難等について

 水害に備えた本県の広域避難等についてお聞きします。
 さる9月10日、関東・東北を襲った記録的な豪雨により、茨城県常総市では鬼怒川の堤防が決壊し、甚大な被害が発生しました。いわゆる「関東・東北豪雨災害」です。  

 常総市は当初、川の東側の住民を隣接する東側のつくば市へ誘導することをせず、被害が甚大となった常総市の西側へ逃げさせるという避難誘導を行いました。

 これは、常総市のみならず、ほとんどの自治体が自らの行政の枠を超え、隣接市も含めた避難計画を策定していなかったことに起因します。なお、隣接市も含めた広域の避難計画の策定については、現在、策定の義務はありません。

 そこで、水害に備えた本県の広域避難等について、知事に4点お聞きします。

 1点目は、水害に備えた本県の広域避難の実現についてです。
 政府は、今回の「関東・東北豪雨災害」の状況を検証した上で、人命保護や重要機能の維持のために必要な避難・応急対策の強化について検討しています。

 市町村が指定する避難所は、原則として、各市町村で指定されますが、先に述べた常総市のように、市町村によっては浸水の際、隣接自治体へ避難する方が、より市民の安全を確保できる場合があります。

 従って、本県とて、市町村をまたぐ広域避難が行えるように調整し、各市町村を支援することで、広域避難を実現すべきと考えますが、知事の見解をお尋ねします。

【知事答弁】

  • 平成24年7月の豪雨では、朝倉市などにおいて、河川が増水し、あらかじめ指定されていた避難場所に向かうことが危険であったため、近隣市に避難したケースがあった。
  • このため、県では、市町村に対し、浸水や土砂災害の警戒区域を踏まえ、避難経路及び避難場所の安全点検を行うよう求め、安全性が確保されない避難場所については、近隣の市町村に所在する県有施設などを避難場所として活用できるよう広域的な調整を行ったところである。
  • 県としては、住民が安全に避難できるよう、引き続き、このような広域的な調整を行い、市町村を支援してまいる。

 2点目は、広域の「洪水ハザードマップ」の作成についてです。
 現在、河川水害の危険性がある53市町村全てにおいて、「洪水ハザードマップ」が作成されているものの、ほとんどが、それぞれ当該市町村のみの表示にとどまっています。

 そのため、隣接の市町村の避難所などが、マップに記載されておらず、住民は知る由もありません。本来ならば、隣接の市町村の避難所に避難した方が、距離的に近かったり、より安全である場合もあります。

 従って、近隣の市町村を含めた「洪水ハザードマップ」とすべきと考えます。

 そこで、広域の「洪水ハザードマップ」に対する知事の認識をお示し下さい。重ねて、今後、県としてどのように対応するのかお尋ねします。

【知事答弁】

  • 洪水ハザードマップとは、災害時における住民の円滑かつ迅速な避難行動に役立てるために、浸水想定区域や避難場所などを住民にわかりやすく示した地図で、水防法に基づき、市町村が作成・公表することとなっている。
  • 今回の関東・東北豪雨災害を踏まえ、国では、市町村を越えた広域避難を課題の一つとしているため、県としても、必要に応じ、隣接市町村の避難所が示された洪水ハザードマップを作成することが、重要であると認識している。
  • 現在、県内の作成対象となる53市町村全てにおいて、洪水ハザードマップが作成・公表されているが、隣接する市町村の避難所が示されているものは、柳川市のみである。
  • このため、県としては、氾濫・地形特性から隣接市町村の避難所に避難した方がより有効な場合には、実情に応じた洪水ハザードマップを作成するよう、市町村に対し働きかけていく。

 3点目は、県内市町村の災害対策本部の浸水対策についてです。
 総務省は、さる11月17日、都道府県や市町村が災害対策本部を設置する自治体庁舎の非常用電源の調査結果を公表しました。

 この調査のきっかけは、「関東・東北豪雨災害」で、災害対策本部を設置した常総市役所の庁舎が浸水し、停電時に電気を送る非常用電源装置が水につかり使えなくなったため、市役所の固定電話が長時間不通となり、住民からの救助要請を受けられなかったことによるものです。

 調査結果では、非常用電源の未設置自治体は、全国の1,741市区町村のうち、265自治体、15.2%です。また、浸水想定区域内に庁舎がある市区町村は、594自治体でした。

 そこで、県内市町村において、浸水想定区域内に庁舎があるのは、何自治体なのかお尋ねします。
その中で、非常用電源を設置していない自治体は、何自治体なのかお尋ねします。
 また、設置していても、非常用電源が、地下に設置されているなど浸水の恐れがあるのは、何自治体なのかお尋ねします。

 そこで、庁舎自体が浸水の恐れがある自治体や、非常用電源の未設置自治体、さらに非常用電源が浸水の恐れがある自治体に対して、その是正を県としてすみやかに働きかけるべきと考えますが、知事の見解をお尋ねします。

【知事答弁】

  • 県内市町村のうち、津波や洪水などによる浸水想定区域内に庁舎が所在するのは22団体である。
  • そのうち、非常用電源を設置していないのは6団体である。
  • また、非常用電源を設置している16団体のうち、浸水の恐れがあるのは7団体である。
  • 県としては、引き続き、非常用電源未設置の6団体に対し、速やかな設置を強く求めるとともに、非常用電源の設置場所が浸水する恐れがある7団体に対し、設置場所の見直しや防水扉の整備など、必要な対策を講じるよう、要請してまいる。

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